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(1)ショートが出たら充填圧をあげる?それともベントを切る?(2)12月度 工場見学会の申込み締切りについて?– Vol.4

2012年12月13日

●(1)ショートが出たら充填圧をあげる?それともベントを切る?

以前社内でこのような会話がありました。

「何故コアピンが度々折れるの?」

担当; 社長又コアピンが折れました。

社長; これで3度目じゃないか

担当; 薄肉部が充填しないので充填圧を通常より上げないとショートに
      なるんですよ。

社長; 通常の充填圧で成形するとどれくらいショートになるのかな。

担当; 先端から3ミリ位ショートになります。

社長; ショートの先端に0.1ミリ深さのエアベントを切ったらどうなる。

担当; そんなに深く切ったらバリになるでしょう

社長; それでは試しに0.1のベントを切ってみなさい。

担当; 社長、私の言った通り大きなバリが出ました。

社長; これでは解決したも同じだな。

担当; え?解決したも同じとはどうしてですか。

社長; 解らないか?それではベント深さを半分の0.05にしたらどうなるかな。

担当; バリは小さくなりますね。

社長; それでは0.05でやってみなさい。

担当;  すぐにやってみます。

       (しばらくして)

担当; 0.05のベントにしたらバリどころか0.1程度のショートです。

社長; 次にどうしたら良いかな。

担当; そうか!バリとショートの間を狙えばいいんですね。
    あと0.01深く切ったら直ると思います。

担当; 社長バッチリです。通常の充填圧でもスムーズに充填するので
      今後コアピン折れないと思います。

      この金型はその後3年経過しましたが一度もコアピン折れはありません。

似たような経験は有りませんか。

隙間が大きいのにバリが見られない。
特に肉薄部はエアーの内圧が強く充填圧を上げないと充填しないと
言われていますが、当社ではエアベント深さを最適化することで解決して
います。

しかし、大部分は材料のカタログで示されたエアベント深さにこだわり、
バリが怖くてカタログで示された値以上深くしないのが一般的です。

当社ではそれを解決すべくベントの深さを自由に調整できるものを
開発しました。それは『エアトース』です。
金型に取り付けたままで調整できます。
0.005単位のダイヤル目盛りがあるので記録に残すことも出来ます。

『エアトース』を使って充填圧とエアベント深さの関係が理解できれ
ばベント加工が怖い呪縛から解放されるでしょう。

●(2)12月度工場見学会の申込み締切りについて

12月21日開催の工場見学会は、応募が定員に達しましたので、
参加申し込みを終了致しました。
ありがとうございます。

いつも好評いただいております。
次回(1月)のご参加をお待ちしております。

お客様に役立つ情報を提供して参りますので
今後共宜しくお願い致します。